2019年10月に発生した台風19号によって武蔵小杉のタワーマンションが大きな被害を受けました。
そして、以下記事でも述べましたが、武蔵小杉のタワーマンションの投げ売りや暴落が始まった、という記事や情報がSNS等で飛び交いました。
しかし、その後、投げ売りや暴落は起きませんでした。
本記事では、なぜあれほどの被害が発生し、連日ニュースやSNSで騒がれていたにもかかわらず、投げ売りや暴落が起きなかったのかを解説しています。特に住宅売買検討中の方にとっては良い材料になると思います。
台風19号被害で武蔵小杉のタワマンが値下がりしなかった3つの理由
値下がりしなかった理由は以下3つです。
・立地の優位性は変わらない
・台風による影響は限定的
・記事やSNSの内容はデマが多い
一つずつ解説していきます。
立地の優位性は変わらない
1つ目は「立地の優位性」は変わらないからです。マンションの資産性は、一にも二にも立地で決まります。
特に重要なのは、駅からの距離、都心へのアクセス。
武蔵小杉のタワーマンションは、駅から5分以内に集まっています。
また、有名ですが都心へのアクセスも抜群。東京、品川、新宿、渋谷、横浜といったビッグターミナルに乗り換えなしで20分以内。
今回の台風被害で、これらの優位性は変わっていません。これが1つ目の理由です。
台風による影響は限定的
報道やSNSでは大被害として拡散されていたので意外かもしれませんが、2つ目の理由は「台風による影響は限定的だったから」です。
たしかに被害は大きかったのですが、冷静にひとつひとつを見ていくと以外と限定的であると考えることができます。以下3つの事象について説明します。
・マンションが浸水した
→確かに浸水したマンションがあります。それによって停電もしました。しかし、住居部分は被害を受けていないので住み続けられます。
戸建ての場合は浸水した時点で住めなくなりますが、マンションの場合は住居部分が被害を受けていないので住み続けられる、という点では台風への耐性があるとも言えます。
・停電でエレベーター、水道停止した
→地下電源設備が浸水したことでエレベーターや水道が使えなくなりました。これが最も大きな被害でしょう。
住居部分が被害を受けていなくても、エレベーターが使えないと高層階の人は住み続けるのは現実的ではないでしょう。実際にエレベーターが復旧するまでの間、ホテルや実家での暮らしを強いられました。
しかし、1週間〜2週間でエレベーターも水道も復旧しています。つまり、あれだけの被害があったものの1〜2週間のホテルや実家暮らすを耐えることで済んだ、とも言えます。
・浸水被害の修復費用が莫大だ
→地下電源設備の復旧に莫大な費用がかかったのは事実でしょう。しかし、タワーマンションの特性である1棟の住居数が多いという点を踏まえるととらえ方も変わります。
仮に1億円かかったとしても500戸のタワーマンションであれば、1戸あたり20万円です。あれだけの被害を受けても、1戸あたり20万円であれば大きな額ではないでしょう。もし、戸建てが浸水したとなれば数百万レベルで費用がかかるでしょう。
以上のように影響が大きいと思われる事実も、冷静にひとつひとつ見ていくと影響は限定的です。これが2つ目の理由です。
記事やSNSの内容はデマが多い
3点目は「記事やSNSの内容はデマが多い」ということです。以下の記事でも記載していますが、台風の被害が発生した当時、ネット記事やSNSで拡散されていた情報には事実でないことが多かったです。
これは、よく言われますがネガティブニュースのほうがアクセス数を稼げるからです。朗報より悲報のほうが何倍もアクセスが集まります。
つまり、投げ売りや暴落の根拠がないにもかかわらずアクセスを稼ぐためにそれらの記事が拡散されたということです。これが、3つ目の理由です。
まとめ
台風19号で大きな被害を受けた武蔵小杉のタワーマンションが、投げ売りや暴落されていない理由は以下3つです。
・立地の優位性は変わらない
・台風による影響は限定的
・記事やSNSの内容はデマが多い
もし今後、投げ売りや暴落が起きるとすると、それは同様の台風被害が頻繁に発生するようになった場合です。そうなると立地が良くとも影響は限定的ではなくなりますので、現在の資産価値は維持できなくなる可能性が高いでしょう。
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