住宅を購入する大半の方は、住宅ローンを組みますよね。
その際、よく耳にするのは、こんな疑問です。
頭金っていくら必要だろう?
結論、「頭金なし」で買うべきです。
本記事では「頭金なし」がおすすめの理由を解説します。
約3年間ほど、家の購入を検討し続ける中で、住宅ローンの頭金についても調べまくりました。そのときの経験も踏まえて、わかりやすく解説していきます。
一応、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格も持っているので、ご安心ください。
住宅ローンは「頭金なし」がおすすめの理由
家を買うとき、「頭金なし」で購入するのが最もお得で賢い買い方です。
理由はこちら。
- 総支払額がたいして変わらないから
- 万一の備えがなくなるから
- 保険としての効果が弱くなるから
一つずつ解説していきます。
①総支払額がたいして変わらないから
1つ目の理由です。それは、頭金を少しいれたところで総支払額はたいして変わらないからです。
例えば、4000万円の物件を35年ローン・金利0.5%で購入する場合で見てみましょう。
今回は、「頭金なし」の場合と、「物件価格の10%(400万円)の頭金を入れる」場合で比較してみます。
頭金なし | 頭金あり | |
---|---|---|
毎月の返済額 | 103,834 円 | 93,451 円 |
総支払額 | 4,361 万円 | 4,325 万円 |
え!?36万円しか変わらないの!?
「頭金なし」の場合と「頭金あり」の場合の総支払額の差は、たったの36万円です。
目の前の36万円という数字だけを見ると、結構な金額かもしれませんが、あくまでこれは「35年間で」です。
年間にすると1万円、月にすると1000円以下です。
手元の大金を頭金に入れても、たいして支払総額が変わらないということがわかったかと思います。
金利によってこの差額は変わってきますので、ご自身の場合に当てはめて試算してみてくださいね。
ローン支払いのシミュレーションは、こちらのサイトで一発で確認できます。
②万一の備えがなくなるから
2つ目の理由です。それは、手元の現金を頭金に使うと、万一に備えるお金がなくなってしまい、リスクが上がるからです。
人生何が起きるかわかりません。
病気や事故、災害など想定外の出来事で、急にまとまったお金が必要になることもあるでしょう。また、失業や給与カットなどで、収入が減ってしまう可能性もありますよね。
もし、ローン返済ができなくなってしまったら、最悪、家を没収されて競売に、なんてことにもなりかねません・・・
そんな時、必要なのは手元のお金です。いざというときに、まとまったお金があれば、しばらくはしのぐことができます。
頭金を入れるよりも、手元にまとまったお金として残しておく方が大事だということです。
③保険としての効果が弱くなるから
3つ目の理由です。それは、頭金を入れてしまうと、保険としての効果が弱くなるからです。
住宅ローンを組むとき、団体信用生命保険に加入しますよね。(例外として、フラット35の場合は加入しないことも可能)
団体信用生命保険に加入している返済者が亡くなった場合、残金の返済は免除されます。
そして、家はそのまま家族のものとなり、住み続けることができます。生命保険に近い役割を持っているとも言えますね。
ここでポイントなのは、もし頭金を入れていなければ、そのお金も家族に残すことができるということです。
こういった不幸なケースはあまり想像したくないかもしれませんが、万が一のときになるべく多くのお金を家族に残そうと考えるなら、頭金は入れないほうがいいということです。
それでも、手元に現金がたくさんあるなら、頭金は入れてもいいのか?
いざという時に備えられるよう、頭金は入れるべきではないことを前述しましたが、その上で、こんな疑問を持った方もいるかもしれません。
もし、いざというときのお金も手元に残せるだけのお金があるなら、頭金を入れてもいいの?
この疑問については、また次の記事で解説します。
今回は、ここまで。
- 住宅ローンの頭金は入れるな
- 理由は以下3つ
①支払総額が対して変わらない
②万一の備えがなくなるから
③保険の効果が弱くなるから