「空き家問題」という言葉を耳にする機会が増えた、と感じる方も多いのではないでしょうか。
実際に人口減少がすすむ日本では、空き家がとても速いペースで増えています。これは、住宅購入を考えている方にとって、無視できないニュースですよね。
・空き家だらけになって、住宅価格が暴落するのでは?
・それなら、住宅は購入しないほうがいいのでは?
こういった不安を感じている方が多いのではないでしょうか。
私たちアルメイダ家も、家を探し始めた当初は同じような不安をもっていました。でも、オリンピック前で住宅価格が高騰していた2019年にマンションを購入しました。
なぜ購入したのか・・・
それは、これからお話しする「値下がりしにくいマンション」の見極め方で家を選ぶことができたからです。
この見極め方は、マンション研究家で住宅・不動産アドバイザーの三井健太さんの助言に基づくものです。
三井さんの助言に助けられ、私たちは一切の迷いなく、購入することができました。
この記事では、私たちがマンションを購入した際に基準とした「値下がりしにくい家の条件3選」をご紹介します。
「値下がりしにくいマンション」がわかれば、空き家問題なんて怖くないわよ。
「空き家問題」とは?
総務省の調査によると、全国の空き家は2013年時点で、すでに約820万戸にのぼり、総住宅総数の14%程度でした。
そして、20年後の2033年には、空き家は約2000万戸を超え、総住宅総数の30%程度になると、野村総合研究所は試算しています。
つまり、これは日本の住戸の『3戸に1戸が空き家』という恐ろしい試算です。
空き家の定義
国土交通省は1年以上住んでいない、または使われていない家を「空き家」と定義しています。
極端に言えば、タダでも住む人がいないということだね。汗
「空き家問題」で住宅価値はどうなるの?
では、そんなタダでも住む人がいない空き家が増えていく日本で、住宅の価値はどうなっていくのでしょうか。
結論、空き家が増えると、価格が下がります。
なぜなら、モノの価格は需要と供給で決まるからです。住宅の価格もこの需要と供給の関係で、成り立っています。
でも、安心してください!
日本全国、すべての住宅の価値が下がるわけではありません。
住宅の価格は、「とことん下がる家」、「キープする家」、「上がる家」に3極化していくと予想されます。
つまり、価格が「上がる家」もしくは「キープする家」を買うことができれば問題ありません。
「値下がりしにくいマンション」見極め条件3選
極論。超都心一等地、価格は数億円の超高級マンションを買えば「値上がりします」。
一般庶民の私たちに、そんな家が買えるわけないじゃない…
甲斐性なしでごめんよ。笑
われわれ一般庶民にとって、価格が「上がる家」を買うのは難しいことです。(これから住宅価格全体が高騰すれば、話は別ですが、それは神のみぞ知るところです。)
そのため、価格を「キープする家」、つまり、「値下がりしにくい家」を狙うのが現実的な戦略です。
前置きが長くなりました。「値下がりしにくい家」の見極め条件はこちら。
<条件1> 大都市エリア
<条件2> 駅近
<条件3> 建物が魅力的
<条件1> 大都市エリア
首都圏の大都市エリア、もしくは大阪、名古屋、京都、神戸、福岡、札幌などの地方都市の中心エリアを選ぶべきです。
「大都市エリア」の住宅が値下がりしにくい理由
・コンパクトシティ化が進むから
・さらに人口が増えるから
・空き家が増えるリスクが低いから
近年話題になってきている「コンパクトシティ化」が理由のひとつです。
コンパクトシティとは、都市的土地利用の郊外への拡大を抑制すると同時に中心市街地の活性化が図られた、生活に必要な諸機能が近接した効率的で持続可能な都市、もしくはそれを目指した都市政策のことである。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
今後、「コンパクトシティ化」により、今よりもっと生活に必要な機能が大都市に集約されるので、さらに人口が集中します。
そのため、もちろん空き家が増えるリスクは低く、価格が上がることさえ期待できます。
<条件2> 駅近
2つ目は駅からの距離が近いことです。具体的には、5分以内が理想です。駅直結は最強ですね。
とはいえ、5分以上はダメなのかというと、そうとも限りません。
例えば、商店街や商業施設を経由して傘なしで駅まで歩ける場合や、遊歩道が整理されていて信号がない場合などは、7分や8分でも良いでしょう。
5分以内でなくても、整備された遊歩道ならストレスがなく快適だからです。
条件1で述べた大都市エリアで、駅近の立地が「値下がりしにくい」ということです。
<条件3> 建物が魅力的
3つ目の条件は、マンション自体に魅力があるかどうかです。
魅力があるマンションとは
・存在感がある
・外観やエントランスが綺麗、豪華
・しっかり管理されている
・大手デベロッパー、大手建設
なぜなら、こういったマンションは、中古で売り出した際、内見者に魅力的に映るため売れやすいからです。相場から逸脱した価格でなければ、売り出し価格でさくっと売れることが多いでしょう。
この条件3は、条件1と条件2に比べると少し優先度は下がります。なぜなら、マンションの価値(すなわち値下がりしにくさ)は、大半が立地で決まるからです。
条件1〜3すべてを満たす物件が見つからない場合は、条件1と条件2を優先し、条件3については多少妥協しても大丈夫です。
「値下がりリスクがある家」買っちゃダメ?
人口が減っていくという事実がある以上、都市以外の地域については、残念ながら住宅の価値は下がっていく可能性が高いでしょう。
でも、私は価格が下がる可能性がある家を買うな、と言っているのではありません。
なぜなら、住宅とは”資産価値”だけのために買うものではないからです。
住居とは、家族と暮らすかけがえのないプライスレスな空間です。安らぎの場所であり、人生の多くの時間を過ごす場所です。
もちろん、価格が下がらないに越したことはないかもしれません。
でも、価値が下がる可能性を理解した上で、過ごしたい土地、過ごしたい家を選び購入することは、当然、全く悪いことではありません。
- 2033年には「3戸に1戸」が空き家になる
- 空き家が増えると「住宅価格が下がる」
- それでも「値下がりしにくい家」がある
- 「値下がりしにくい家」の3条件
①大都市エリア ②駅近 ③建物が魅力的 - 値下がりする家を買うのはNGではない。