「住宅ローン減税」をご存じですか?
家を買う際、ローンを組んだ人に用意されている税金が安くなる制度のことです。これから家を買う人は、知らないと損をしてしまうので、必ず確認してくださいね。
一緒に勉強していきましょう。
いくら減税されるの?
では、住宅ローンを組むと、いくら税金が安くなるのでしょうか?
「年末時点の住宅ローン残高」の1%です。
これが10年間、優遇されます。
1%と聞いて少ないと思ったかもしれませんが、家は高い買い物なので、たとえ1%であっても大きな金額になりますね。
例)
2019年末時点の住宅ローン残高が3,000万円だった場合
3,000万円×1%=年間30万円 税金が安くなります。
住宅ローン減税には「上限額」がある
ただし、住宅ローン減税には上限額があります。
この上限額は、次にあげる4つの分類のどこに当てはまるかによって異なりますので、注意が必要です。
消費税が「かかる」or「かからない」
私たちがモノを購入する際、必ず消費税がかかります。(2020年7月現在:消費税10%)住宅を購入する際も同様で、通常は消費税がかかります。
しかし、稀に消費税がかからないケースがあります。それは、売主が個人の場合です。
売主が個人: 消費税がかかりません。
売主が業者: 消費税がかかります。
※中古物件は、どちらの場合もあるので確認しましょう。
売主が業者(消費税がかかる)物件は、その分支払い総額が高くなるため、住宅ローン減税額の上限が高く設定されています。
住宅は高くて消費税の影響がとても大きいので、その分を国が補助してくれています。
「長期優良住宅」or「一般住宅」
住宅には、「長期優良住宅」というものが存在します。
「長期優良住宅」とは、一定の基準をクリアした「災害に強い住宅」や「環境にやさしい住宅」のことです。とても良い住宅なのですが、強度や設備を良くするために費用がかかるので、販売価格も高い傾向があります。
そのため、一般住宅に比べて、住宅ローン減税額の上限が高く設定されています。
国が「長期優良住宅」の普及を後押ししている、とも考えられますね。
上限金額の詳しい内容
消費税がかかる住宅の場合、長期優良住宅は年間50万円、一般住宅は年間40万円です。これだけの金額が最大10年間にわたって減税されます。
さらに、消費税10%で購入し、2020年末までに入居すると、減税額が追加されます。
長期優良住宅 :+100万円
一般住宅 : +80万円
消費税の増税によって、住宅購入意欲が下がらないようにするための国の政策ですね。
消費税がかからない住宅の場合、長期優良住宅は年間30万円、一般住宅は年間20万円です。これだけの金額が最大10年間にわたって減税されます。
税金額を超える分は減税されない
1点補足があります。
住宅ローン減税の金額が、払っている税金(所得税・住民税)よりも多い場合、残念ながら多い分は減税されません。
減らす税金がないので、減税のしようがないということね。
こちらのサイトで、自分の年収だといくらまで減税可能なのかシミュレーションできるので確認しましょう。
- 住宅ローン減税とは、ローンを組んだ人に用意されている税金が安くなる制度。
- 物件によって上限額が異なる。
- 年間20万〜50万が節税できる。
- 合計で200万〜600万が節税できる。
- 払っている税金以上は節税されない。